第7回 アート鑑賞会 報告
2019年6月10日水彩色鉛筆で描く家
2019年8月24日水彩色鉛筆で湖の風景を描いてみましょう。
空気遠近法と線遠近法を応用するので、よろしければ「水彩色鉛筆で描く風景:山」と「水彩色鉛筆で描く風景:家」も合わせてご覧ください。
描き方を学べる1DAY講座を開催中です!詳しくはこちらをご覧ください。
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今回の風景は一見遠近法なしでも描けるように見えますが、桟橋やカヌーの部分は実は2点透視図法を応用して描いたほうが正確に描くことができます。
桟橋の向かって右奥へ向かうアウトラインを延長してみると、湖の水面より少し上の方で交わることがわかります(右の消失点)。その交点の高さと同じ高さに、画面に対して平行に線を引いたものが、「目線の高さ」となります。
そして、左へ向かうアウトライン(桟橋の短辺)も、実は「目線の高さ」の上にある左の消失点に向かって伸びています。今回の場合、左の消失点は画面から遠くはみ出たところにありますが、桟橋の左奥へ向かうアウトラインも右側と同じく、消失点に向かって伸びているということを意識しておきましょう。
そして、左へ向かうアウトライン(桟橋の短辺)も、実は「目線の高さ」の上にある左の消失点に向かって伸びています。今回の場合、左の消失点は画面から遠くはみ出たところにありますが、桟橋の左奥へ向かうアウトラインも右側と同じく、消失点に向かって伸びているということを意識しておきましょう。
1.鉛筆で下描きをする
まずいつも通り柔らかめの鉛筆(2Bくらい)で下描きをしていきます。今回は3段階に分けて進めていきます。
1段階目は背景の山を描いていきましょう。この山の重なりが、この後の色鉛筆の段階で空気遠近法として表現する部分です。手前の山が緑っぽく、遠くの山が青っぽくなります。
水面と陸地の境は常に意識し、上下で対称な形になるように描いていきましょう。
水面と陸地の境は常に意識し、上下で対称な形になるように描いていきましょう。
2段階目は桟橋を描きます。
右端の水面と陸地の境より少し上の方にうっすらと印を描いておいて、それを「右の消失点」とします。そこに桟橋の長辺(右奥に向かう線)が全て集約されていくように線を引いていきます。
桟橋の短辺は画面から大きく外れた「左の消失点」に集約されていくため、そのポイントを想像しながら少し上に向かって角度を付けた線を引いていきましょう。もちろん精密に作図したい場合は左の消失点の位置を割り出して描いてもOKですが、逆パースにさえなってなければ、十分自然な描写に見せることができます。
桟橋の左端は、少し斜めに角度がついているようです。この斜めになっているところのアウトラインは、設定した消失点には向かわないので注意してください(水平な角度で配置されていないものは、「目線の高さ」のライン上に消失点はできません)。
右端の水面と陸地の境より少し上の方にうっすらと印を描いておいて、それを「右の消失点」とします。そこに桟橋の長辺(右奥に向かう線)が全て集約されていくように線を引いていきます。
桟橋の短辺は画面から大きく外れた「左の消失点」に集約されていくため、そのポイントを想像しながら少し上に向かって角度を付けた線を引いていきましょう。もちろん精密に作図したい場合は左の消失点の位置を割り出して描いてもOKですが、逆パースにさえなってなければ、十分自然な描写に見せることができます。
桟橋の左端は、少し斜めに角度がついているようです。この斜めになっているところのアウトラインは、設定した消失点には向かわないので注意してください(水平な角度で配置されていないものは、「目線の高さ」のライン上に消失点はできません)。
最後の3段階目にカヌーを描き入れていきます。ここでも2点透視図法を意識して描いてみましょう。
カヌーの位置は不安定なので必ずしも桟橋と同じ消失点に向かうものではありませんが、大まかな目安にはなります。
下の図はカヌーをどうやって透視図法的に見たらいいかを表したものです。
カヌーは流線形をしており直線で傾きを作るのは無理に思えますが、長方形に当てはめてみると、やはり消失点に向かって形が変化していることがわかります。
カヌーの位置は不安定なので必ずしも桟橋と同じ消失点に向かうものではありませんが、大まかな目安にはなります。
下の図はカヌーをどうやって透視図法的に見たらいいかを表したものです。
カヌーは流線形をしており直線で傾きを作るのは無理に思えますが、長方形に当てはめてみると、やはり消失点に向かって形が変化していることがわかります。
2.色鉛筆で清書する
鉛筆の下描きでだいたい形が定まったら、水彩色鉛筆で清書していきます。
描き終わったら、練りゴムで鉛筆の線を全て消しておきましょう。色鉛筆の線は練りゴムをかけてもだいたい残るので心配はいりません。鉛筆の黒と色鉛筆の顔料が混ざると色が濁るため、この段階で鉛筆の線を消してしまうことをおすすめします。
描き終わったら、練りゴムで鉛筆の線を全て消しておきましょう。色鉛筆の線は練りゴムをかけてもだいたい残るので心配はいりません。鉛筆の黒と色鉛筆の顔料が混ざると色が濁るため、この段階で鉛筆の線を消してしまうことをおすすめします。
3.色をつけていく
形が決まったらいよいよ色を塗る段階です。今回は空から着色していきます。最初は薄く狭い範囲から塗っていきましょう。
手順としては画面全体に色を塗ってから水で伸ばすより、空、木、水面、カヌーなど各要素を部分ごとに水で伸ばしていった方が配色を管理しやすいのでおすすめです。
手順としては画面全体に色を塗ってから水で伸ばすより、空、木、水面、カヌーなど各要素を部分ごとに水で伸ばしていった方が配色を管理しやすいのでおすすめです。
各部分ごとに〈着色〉→〈水で伸ばす〉という手順を基本に進めていきますが、着色段階ではいきなり濃密に色を塗りこんでいくのではなく、少しずつ薄い色を塗っていくことがポイントです。
特に空など広い色面にいきなり濃い色を塗ってしまうと、水で伸ばす段階でむらができやすくなります。焦らず薄く塗り重ねていきましょう。
特に空など広い色面にいきなり濃い色を塗ってしまうと、水で伸ばす段階でむらができやすくなります。焦らず薄く塗り重ねていきましょう。
4.コントラストを調整して完成させる
全体的に色がついてきたら、色の濃淡を作っていきましょう。
明るい部分や鮮やかな部分はあまり塗らずに(白いところは塗り残して)、暗い部分や塗り重ねが必要なところを中心に描き進めていきます。
全体的に淡かった画面のコントラストが上がってクリアな印象になってきたら完成です。
明るい部分や鮮やかな部分はあまり塗らずに(白いところは塗り残して)、暗い部分や塗り重ねが必要なところを中心に描き進めていきます。
全体的に淡かった画面のコントラストが上がってクリアな印象になってきたら完成です。