水彩色鉛筆で描く木
2019年4月5日水彩色鉛筆で描く山
2019年5月17日第5回 対話型アート鑑賞会のテーマはエゴン・シーレの『自画像』(1911年 板に油彩 27.5x34cm ウィーン・ミュージアム蔵)を選びました。
シーレは28歳のときに病死しますが、それまでの間に170回以上も自身を描いたそうです。今回はその中の1作。
とても印象的なポーズと表情、そして謎めいた頭部右側の一見もじゃもじゃしたようなもの。背景には枯れ枝のようなものや、平面的で実態は不明確ながら何やらカラフルな色面や、白い四角い色面が存在しています。
今回は5名の参加者の方たちでこの作品の感想を率直に述べあいました。この段階では、まだ参加者の方たちは作品の詳細を知りません。いくつか出てきた感想を紹介いたします。
個人的には、作品詳細を知らない段階で自画像である可能性を言及し、かつ枯れ枝が「枯渇していく作者自身の才能の象徴」と指摘した方の意見がとても鋭く思えました。枯れ枝の意味としてとても腑に落ちるものに感じます。
もう一つ面白いのは、この作品はどちらかと言うと女性の方に不評で、皆さんの言葉からなんとなく嫌悪さえ抱いているように感じました(中には気持ち悪いとはっきり拒絶する方も)。もしかしたらシーレの屈折した闇の部分が絵に表れていて、それを敏感に感じ取ったのかもしれないと考えると、人の感受性の鋭さに感心してしまいます。
一通り皆で感想を述べあったあと、作品の詳細を公開しました。ほとんどの方はこれを自画像とは思わなかったようで、そこにまず驚かれていました。また、これが男性であるということも人によっては意外だったようです。
そして謎めいていた頭部右側にあるもじゃもじゃがローマ神話の守護神ヤーヌスをモチーフにしたもう一つの顔であることや、背景の白い色面がキャンバスであることも判明し、皆さん新鮮な驚きや発見を得られたようです。
シーレは28歳のときに病死しますが、それまでの間に170回以上も自身を描いたそうです。今回はその中の1作。
とても印象的なポーズと表情、そして謎めいた頭部右側の一見もじゃもじゃしたようなもの。背景には枯れ枝のようなものや、平面的で実態は不明確ながら何やらカラフルな色面や、白い四角い色面が存在しています。
今回は5名の参加者の方たちでこの作品の感想を率直に述べあいました。この段階では、まだ参加者の方たちは作品の詳細を知りません。いくつか出てきた感想を紹介いたします。
- 手のポーズが意識的にしないとできない形をしていて、何か強い意味を感じる
- 顔にまざる青い色味が、モデルの人物のとっつきづらい性質を表してそう
- 性別不詳だが女性のようなポーズに見える
- 離れて見るとしゃべっているように見える
- 色数はあるものの、全体的に暗い印象がある
- 右目は女性的、左目は男性的
- 色の組み合わせや雰囲気が好きになれない
- 自画像だとしたら、枯れた枝は枯渇していく自分の才能の象徴?
- 背景の四角い白い色面は立てかけたキャンバスを表しているもの?
- 全体的にアンバランス
個人的には、作品詳細を知らない段階で自画像である可能性を言及し、かつ枯れ枝が「枯渇していく作者自身の才能の象徴」と指摘した方の意見がとても鋭く思えました。枯れ枝の意味としてとても腑に落ちるものに感じます。
もう一つ面白いのは、この作品はどちらかと言うと女性の方に不評で、皆さんの言葉からなんとなく嫌悪さえ抱いているように感じました(中には気持ち悪いとはっきり拒絶する方も)。もしかしたらシーレの屈折した闇の部分が絵に表れていて、それを敏感に感じ取ったのかもしれないと考えると、人の感受性の鋭さに感心してしまいます。
一通り皆で感想を述べあったあと、作品の詳細を公開しました。ほとんどの方はこれを自画像とは思わなかったようで、そこにまず驚かれていました。また、これが男性であるということも人によっては意外だったようです。
そして謎めいていた頭部右側にあるもじゃもじゃがローマ神話の守護神ヤーヌスをモチーフにしたもう一つの顔であることや、背景の白い色面がキャンバスであることも判明し、皆さん新鮮な驚きや発見を得られたようです。